留学中に病気になったら

今週、病院に行く必要があるレベルの病気に罹りました。結論から言うと、(当たり前ですが)アメリカと日本では医療制度が違うので、万が一に備えて事前に医者のかかり方の流れは知っておいた方が良いです。今回は幸い、一刻を争う緊急事態というほどではなく、大学のメディカルセンターの先生に診てもらうのに時間がかかったものの支障無かったです。

勉強不足だったと痛感したので、アメリカに留学する方やそのご家族の参考になればと思い(特にコロンビア大学留学)、日記形式で備忘メモを残します。

アメリカの医療制度や病院の行き方についてのウェブサイトは沢山ありますが、日本人から見てどう違うのかとか、留意点を知るには日本人が書いたサイトが大変参考になります。ネットで検索すればすぐヒットします。

例:https://www.junglecity.com/pro/pro-healthcare/health-care-provider-and-primary-care-provider/

先週から体調が良くなかったのですが、昨日病状が悪化し出血を伴う事態になりました。さすがにこのままではまずいと思い病院に行こうと思ったものの、どうやって病院を探せば良いのかも分からず。こちらの医療保険は日本と違い、加入保険会社のネットワークに入っている病院じゃないと費用がかかるということは何となく知っていたので、まずは大学のウェブサイト上のリンクから「DocFind」というサイト(*)にたどり着き、In-network(**)の医者を探しました。

*コロンビア大学の学生保険はAetnaというアメリカの保険会社が請け負っています。
**契約している保険会社のネットワークに入っていることをIn-networkといいます

症状と自分の家の郵便番号を入れると候補が出てきます。なぜか病院ではなく医者の個人名しか出てこないのですが、その人の勤務先も出るので病院も一応探せます。大学の近くにSt. Luke’sという大きめの総合病院があり、そこはIn-networkだったので、取りあえず近いし予約も取らずに行ってみました。日本の聖路加病院と名前が同じなので関連があるのかな?と思ったら特に無いようです。

病院に行き、総合受付の人に専門科の名前を伝えて、専門科の受付へ。受付のスタッフに「予約は取ってないですが、診察してもらうことは可能ですか?」と聞くと「紹介状が無いとダメだ」と言われてしまいました。紹介状は、私の場合(コロンビア大学の学生)は大学が出すそうです。日本の大学病院も紹介状が必要なので、ここもそういったシステムなのかな?と思い、大人しく帰宅。帰ってからコロンビアの医療保険のウェブサイトを色々見ていたら、こんな文言が。

“Except for visits to a hospital emergency room or an urgent care facility, a referral from an on-campus Medical Services or Counseling and Psychological Services provider is required for students in order to utilize the off-campus benefits available under the Columbia Student Health Insurance Plan.”

知らなかった。。。😱今までちゃんと見てなかったけど学生医療保険について、色々ウェブサイトに情報が載っていました。また、時すでに遅しですが、セメスターの最初に何度か医療保険についてのインフォメーション・セッションもあったようで行っておけば良かったです。

ということで、紹介状を出してもらうにはコロンビア大学のメディカルセンターでPrimary Care Provider(*)と会う必要があるのですが、それはウェブサイトの「How to make an appointment」に予約システムのリンク先が記載されているので、そこから学生番号(UNI)と生年月日でログイン出来ます。病状が悪化した昨日の午後3時くらいにその予約システムで予約をしようとしたのですが、予約不可のメッセージが。予約時間は当日中(18時間以内)に出来る仕組みらしく、午後3時時点だともう埋まっているのでしょうか、不可でした。直接電話してくれ、とメッセージが出たので電話するも全く繋がらず。何度か試し、かなり待ったあげく、ようやく繋がったは良いものの「今日はもう予約出来ないから明日の朝にもう一度予約して」とのこと。がっくり。

* Primary Care Provider(PCP)とはアメリカの医療制度ではかかりつけ医のことです。病気に罹ったらまずPCPで診てもらい、必要に応じて専門科医に紹介状を出してもらうシステムのようです。

そこで今朝、再度予約システムで予約しようとしたところ同じように予約不可メッセージが。かなりフラストレーションが溜まりましたが、午前10時くらいに再度トライしたところ今度は無事に予約出来ました。時間は午後6時20分。緊急の病気だったらどうするんだろう、、、と思いつつ予約を確定。

午後に、いつも個人英会話レッスンをしてくれているコロンビアの学生と、今回の件について話したら、急ぎの場合はemergency roomを使えば良いよと教えてもらいました。確かにウェブサイトにemergency roomはreferralは不要と記載ありましたが、emergencyやurgentというと勝手に緊急手術室のようなイメージを持っていて気軽に使えないと想像していました。emergency roomだと費用は高いものの、保険でカバーされるので100%フルペイではないようです。

夕方、予約時間になり大学のメディカル・センターへ。場所はキャンパスの南東にあるJohn Jay Hallの4階。病院のような佇まい。こんなところがあったとは。受付室と廊下に並ぶ各診察室。名前を呼ばれ診察室で診察と検査をしました。

事前に病名や症状、関連する単語の英語名を調べ、メモに書き起こしていましたが、これが役に立ちました。日常会話で使わない単語ばかりなので、調べてないと何を言っているかほぼ分からなかったと思います。また、慣れていない単語なので発音にも自信が無くメモで持って行ったのも要所要所で使えたので良かったです。それでも問診で精神状態やホルモンバランスなど色々質問された際は、分からないことだらけで分かる単語だけで何となく類推したり、自分の理解を伝えて正しいかを確認したり、ちょっと大変でした。普段の日常会話は多少分からなくても流せますが、病気なので間違った情報を伝えたら大変だと思って、一生懸命でした。

検査は日本でも同様のことをしたことがありますが、機器等ちょっと雑な感じです。きちんと分析できるなら良いですが。

検査が終わった後に診察室に戻ると、医師が別の人に変わり、「薬を朝晩1回づつ5日間飲んで下さい」と伝えられました。専門医師への紹介状の話は出てきません。また、検査も直前に終えたばかりなので検査結果は出てないはず。なぜもう薬の処方になるのか「?」です。確かに、病状から類推すればおそらくその病気であることは分かるのですが、それでも別のより深刻な疾患である可能性もゼロではなく(ネットで調べました)、その場合は治療方法も変わってきます。

・・・と、振り返ってそう思ったのですが、その場では疲労もあり早く帰りたくて聞かずにそのまま帰ってきてしましました。もし病状が改善されない場合には再度行きたいと思います。

診察室を出ると「処方箋はもらったか?」と受付に聞かれ、「もらってない」と答えると「学生の医療保険には入ってるのか?」と聞かれ(そもそも入ってない人は予約できないのでは?と思いますが・・・)、「入ってる」と答えると、調剤薬局で保険IDを見せれば薬を処方してくれる、という旨のことを教えて貰いました。処方箋無しでIDだけでOKなら楽ですね。

会計については、特に支払い無く終わりました。それについても一応その場で確認すれば良かったと思うのですが、帰宅後にウェブサイトで調べてみると、on-campusのメディカル・サービスは学費と一緒に支払うColumbia Health and Related Services Fee(半期で$541(約6万円))にカバーされている模様です。医療保険自体は最低プランで年間約$3,000(約34万円)で、これにコロンビア・ヘルスを足すと年間約40万円・・・・。日本と比べれば安いですが、実際に専門科などoff-campusの病院で診てもらった際の自己負担の計算が未だいまいち理解しきれておらず、総合的に見て日米どっちがお得かは分からず。

診察後に学校の近くのドラッグストアDuane Readeに寄り、調剤カウンターでIDを見せると本当にそれで薬の処方が出来るようです。ペーパーレス化で良いですね。もしかすると、このシステムだと患者の薬の処方ヒストリーに薬局側がアクセス出来てしまうのかもしれませんが(日本みたく紙の処方箋で都度発行していると、それは無いですよね)、そうであっても私は特に気になりません。

1つ難点は、調剤薬局でIDを見せてから実際に処方してもらって薬をピックアップするのにかなり時間がかかる点です。カウンターでは夜の7時半時点で今から1時間くらい、と言われたのに夜中の1時現在、まだ何も連絡が来ていません。。。どうゆうことだ😑

ということで、薬のピックアップは未だですし、病状も回復してない状況ですが、備忘の為に一旦ここまで記録したいと思いました。ご参考になれば。

ちなみに、私自身は語学プログラムに参加しているのでコロンビア大学の学生医療保険ですが、学生の旦那様 or 奥様もdependentとして同じ保険に加入することが出来ます。自動的に入るわけではないので、渡米後に手続きをする必要があります。期限があるので(秋学期は9月末まで)手続きはお早目に。詳細や記入フォームはこちらです。

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