日本人がイギリスでロシアの観光ビザを取る

先日、ロシアの観光ビザを取得しました。夫の話を聞くと、ヨーロッパのMBA留学中に他のヨーロッパ国へ旅行に行く日本人は結構多いようです(近いし安いから)。日本でロシアのビザを取る方法は数多ネット上で見つけることが出来るのですが、海外で取得となると情報がほとんど無い。ご参考になればと思い、書いてみます。

 

ことの始まりは、クリスマス・シーズンにロシアのマリインスキー・バレエ団くるみ割り人形を見ることになってから。

マリインスキー・バレエ団はロシア・サンクトペテルブルクにある世界最高峰のバレエ団の1つで、ここで年末にくるみ割り人形を見ることは昔からの夢の1つでした。(ちなみに、今年の11月末にマリインスキーが来日するらしく、くるみ割り人形と並んで私の大好きな白鳥の湖を公演することになっています。日本で見れる人が羨ましい・・・)

夫のロンドン交換留学で偶然にもその夢が叶うことになって幸せです。

これまで様々な国を旅行してきましたが、日本のパスポートは世界一と言われるように、旅行という点でビザはほぼ必要無く快適に旅行をしてきました(アメリカとブラジルだけ観光ビザを取得)。なので、すっかり油断をしていたのですが、なんとロシアは旅行するのにもビザが必要らしい。

そこで、インターネットでロシアのビザ取得方法について調べてみると結構沢山出てきました。

しかし、出てくる情報はほぼ全て日本国内での取得方法のみ。当たり前ですよね・・・😅イギリスでの取り方についてもネットで出てきますが、イギリス人が書いているので100%日本人と一緒とは限らない。

仕方ないので、色々調べて、ビザ取得代理業者やビザ関連機関に問い合わせたりしながら何とか取ることが出来ました。

1. 日本人はイギリスでロシア観光ビザは取れるのか?

YES。しかも、駐在や留学ではなく、旅行でイギリスに短期滞在している人でも取れるようです(私はまさにそのステータスになるので、ビザ発行機関に問い合わせました)

2. どこでビザが取得できるのか?

ロシア・ビザ・アプリケーション・センター。日本と違ってロシア大使館ではありません。ビザ発行事務手続きを簡潔でスピーディーにする為、イギリスではM/S VF Services (UK) Ltd.という会社のビザ・アプリケーション・センターに業務を委託しています。場所はロンドン、エジンバラ、マンチェスターにあります。

ロンドンの営業時間は平日の朝8:30~15:00までです。終了時間のぎりぎりくらいに行ったのですが、そこまで待たずに対応してもらえました。

3. 観光ビザの取得に何が必要?

日本で取得する際と同じ①パスポート、②観光バウチャー/旅行確認書、③ビザ申請書(顔写真付き)、

に加えて④英国滞在証明書、⑤過去3か月の銀行残高証明書(100ユーロ以上)が必要。

3-1. 観光バウチャー/旅行確認書

ロシアの観光ビザを取る際の大きな特徴として、宿泊先あるいは旅行代理店から観光バウチャー(Tourist Voucher)と旅行確認書(Travel Confirmation)の取得が必要という点があります。

これらの書類には、名前・パスポート番号・生年月日・滞在期間・滞在するホテルからの署名と確認番号が記載されています。

これによって入国者の滞在期間中の居場所を把握し管理しているのでしょうか・・・。

これは事前に余裕をもってホテルを予約しているなら大きな問題にならないのですが、直前あるいは着いてから宿泊先を決めよう!って場合には面倒です。

多くのネット上の情報では、こうした面倒さを回避する為、宿泊先が決まっていなくてもビザを申請できる所謂「空バウチャー」なるものが勧められています。これは日本人に限らず海外の人も利用している。しかし、空バウチャーは個人的にはグレーゾーンな申請方法だなぁ・・・と思ったので、正攻法(ホテルを早めに予約し、バウチャーを貰う)で取得することにしました。

観光バウチャー/旅行確認書は、ひとくくりにビザ・サポートと言えば、おそらくどのロシアのホテルも対応してくれると思います。ただし、このサポートを無料でしてくれるところもあれば数千円で有料のところもあります。

また、旅行中に複数個所(例えばモスクワとサンクトペテルブルクなど)泊まる場合は宿泊ホテルすべてでバウチャー取得が必要になります。

さらにさらに、バウチャーは個人単位で取得するものなので、例えば夫婦で一部屋泊まるからといってバウチャーは1つということではなく、きちんと人数分のバウチャーを貰う必要があります。

このあたりのことを良く分かっていなかったため、取得に必要以上に時間がかかってしまいました💦

3-2. ビザ申請書(顔写真付き)

これは、先ほどのロシア・ビザ・アプリケーション・センター経由でオンライン申請をした後に印刷できるものです。オンライン申請はロシア連邦外務省のサイトに繋がっており、これは日本で申請する場合と同じサイトと思われます。

オンライン申請は特段難しいものでは無いのですが、注意点として『申請先となるロシア連邦外交機関が所在する国』はイギリスとなります。日本ではありません。

3-3. 英国滞在証明書

直近90日でイギリスに滞在していることを証明する書類が必要です。イギリスのビザ、銀行残高証明書、公共料金/家賃/携帯電話支払い証明書、雇用先あるいは留学先の機関からのレターなどが該当します。

夫はロンドン・ビジネス・スクールからの入学レター(これは旅行帰りでイギリスに入国する際によく使っているレターです。イギリスは入国審査が厳しい!)を使用しました。

私は何も証明書類が無かったのですが、夫と一緒にビザ申請した時に、「夫婦であることの証明」という紙に自分の名前をサインすればOKでした。

3-4. 過去3か月の銀行残高証明書

これは学生、主婦、引退した人は不要です。働いている人や失業者は必要です。

4. 取得はいくらかかる?

これは日本国内で取得する場合と大きな差です😨😨😨

日本で取得する場合は手数料は原則無料なのですが、イギリスだと1人あたりトータルで(108.4ポンド)1万6千円くらいします。これは発行代(70ポンド)と委託先の手数料(38.4ポンド)で構成されます。

これに加えて、エクスプレス・サービス(発行を数日で行うサービス)やパスポートを郵送で返却する場合の郵送料(13.8ポンド≒2,000円😡)を申し込むと、追加料金がかかります。

パスポート返送の郵送料はあまりにも高すぎるので、夫がアプリケーション・センターに取りに行ってくれました(当然ですが、これなら無料)。

一方、エクスプレス・サービスの方は日程的に頼まざるを得ず、申し込みました。

支払いはクレジット・カードでも大丈夫です。

5. 発行までどれくらいかかる?

通常は20営業日(約1か月)、エクスプレス・サービスは3営業日(約1週間)かかります。これも日本と比べると遅いですね・・・

 

 

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