Value Investing ~Bruce Greenwald 最後の授業

今日はコロンビアビジネススクール(CBS)の中でも最も有名な教授の1人であり、Value Investingの権威としても知られるBruce Greenwald最後(と言われる*)の授業でした。

Greenwaldは、「Competition Demystified: A Radically Simplified Approach to Business Strategy」や「Value Investing: from Graham to Buffett and Beyond」といったValue Investingにおける名著も生み出したCBSの名物教授であり、彼が長年教鞭と取ってきた選択授業「Value Investing」は僕が今学期最も楽しみにしている授業の1つでした。

授業は、Value Investingにおける基礎的な考え方やバリュエーション手法の説明から始まり、スクリーニングや基本的なリスク管理、企業の競争優位性などに触れた後に、実例(DeereやAmazon、Walmartなど基本的にアメリカの大企業が中心)を通して様々な時代における多種多様な業種の企業をどの様に評価するかを学んでいきます。

計12回の授業は新鮮な学びの連続で、とても現時点で全てを消化しきれたとは言えない(何よりもっと早くから彼の著書を読み、Value Investingを勉強し実践もした上で彼の授業を受けたかったというのが実感)ですが、これから彼の著書をじっくり読み、様々な形で投資に関わっていくことで「あ、彼はあの時こういう事を言いたかったのかな」と腹落ちさせていければいいなと思います。

そして、将来振り返った時に彼がこの授業で何度も語っていた
「投機家になるな、投資家になれ」
「何かに特化しろ(Specialize!)」
「Value Investorにとって成長自体に価値があるのでない。成長の価値をどう評価するかが重要だ」
といった数々の教えを自分なりに実践してきたと言えるような投資をするのがBruce Greenwald最後のValue Investingを受講できた僕の今の目標です。

 


↑ Greenwaldは授業の中で度々日本企業(特に自動車メーカーをはじめとする製造業)に言及していたのですが、今日の授業の最終スライドは日本とアメリカ企業の長期にわたる成長性比較でした(内容としては1970年代から日本が大きくアメリカを上回っていたものの、1990年代前半を境にアメリカに逆転されたというもの。要因は複合的だと思いますが、彼は特に日本における製造業からサービス業への転換の遅れについて言及していました)。彼がなぜ最後にこの話を持ってきたのかその意図は不確かですが、Value Investingの教授として日本企業・市場構造を分析してきた中で何か思う所があったのかもしれません。

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*諸先輩の話ではGreenwaldは毎年今年が最後だと言ってるよということなので、(同級生や事務スタッフの方の話を聞くところ一応今年は本当に最後らしいですが、、)万が一来年も変わらず教鞭を取っていたらすみません。。

※アイキャッチ画像はhttps://www8.gsb.columbia.edu/valueinvesting/より。

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